otherwiseの用法

otherwiseは、意味がいろいろある上に、後ろに仮定法をとるという特殊な性格のために、その用法なども頻出です。なので、今日はotherwiseをやりましょう。

otherwiseのイメージ

otherwiseは実はotherとwiseから構成される単語です。otherは「他の」という意味で、-wiseは「賢い」という意味ではなく、何かの単語にくっついて「~のように」(likewise「同様に」)「~の方向に」(counterclockwise「反時計回りに」)などといった意味をもつ接尾語です。なので、otherwiseには複数の意味がありますが、すべてother「違う」「他の」といったイメージを共通して持っているということを覚えておいてください。

otherwiseの意味

1.「そうでなければ」「さもないと」

otherwiseでもっとも有名なのはこの意味でしょう。if not の意味に近いです。

example
(1) They have to go to bed early, otherwise they will be late for school
「彼らは早く寝なければいけない。さもないと、学校に遅刻するだろう。」

なお、「そうでなければ」という意味からも分かる通り、仮定している文なので、後に仮定法が続くことがあります。受験では、この接続副詞を穴埋めにする問題が出て、その後続が仮定法になっているので、答えがotherwiseと決まるものがよく出ます。下の例はwould have のところが仮定法になっています。

example
(2) The doctor saved the patient who would have otherwise died.
「医者はそうでなかったら亡くなっていたであろう患者を救った。」

なお、「さもないと・・」の使い方では、S V…, otherwise…となっています。副詞なので本来このような使い方はできませんが、otherwiseに関しては、このような使いかたも認められています。もちろん、V…; otherwise…としてもOKですが、セミコロンではなく、カンマを使うほうがネイティブの間では一般的だと思います。

2.「そのほかの点で」

otherwiseに2番目の重要な意味は「そのほかの点で」です。この用法ではbut otherwiseのようにbut が一緒に使われていることも多いです。

example
(3) The train was very expensive, but otherwise it was great.
「その電車はかなり高かったが、しかしそれ以外の点ではよかった。」
example
(4) The otherwise successful man has a lot of debt.
「その他の点では成功している男にはたくさんの借金がある。」

3.「別の方法で」、「違う風に」

otherwiseのもう1つの意味は「別の方法で」です。やはりこの意味にもotherの「別の」というイメージがしっかり反映されています。

example
(5) He insists that he didn’t kill her but the evidence proves otherwise.
「彼は彼女を殺していないと主張するが、証拠は違う風に(彼がやった)示している。」
example
(6)  All shows begin at 8:00 o’clock unless otherwise noted.
「特別明記されていない限り、すべてのショーは8時から始まります。」
(unlessの後ろにit is省略)

4.「別の」「異なった」

otherwiseには「別の」「異なった」という意味の形容詞もあります。この場合は、叙述用法だけで、名詞の前で使う限定用法は不可です。

example
(7) If my finances had been otherwise, I would have gone on the trip.
「もし経済状況が異なっていたら、旅行に行くのになあ。」