used toは「慣れている」?「かつて」?

受験で非常によく出る語法の問題に1つにused to があります。used to は「かつて」という意味にもなり、「慣れている」や「~するために使われる」にもなるなど、受験生泣かせのイディオムです。しかし、それぞれの意味で使われ方が微妙に違います。この違いさえ分かればこのイディオムの使い分けは簡単です。

1. used to do:「かつて」

used to は「かつて」を意味する助動詞です。助動詞なので、toの後ろには動詞の原形が来るということに注意してください。また、be can, get shouldなど、助動詞の前に動詞が来ないように、「かつて」を意味するused toの前にはbeやgetなどの動詞は来ません。

example
(1) I used to walk home.
「私はかつて家まで歩いて帰ったものだ。」
 

2. be used to ~ing:「慣れている」

be used toの場合は「慣れている」という状態を表します。ちなみにget used toの形でもよく使われ、慣れていない状態から慣れるという変化を表します。この「慣れている」の意味で使う場合、used toの前にbeやgetなどの動詞が必要です。また、toは前置詞なので名詞、または動詞を持ってくる場合には動名詞の形になります。

example
(2) He is used to life in USA.
「彼はアメリカでの生活に慣れている。」
 
(3) Have you gotten used to waking up so early?
「早起きすることにはもう慣れましたか?」
 

3. be used to do:「~するために使われる」

used toの前にbe動詞があるので、一見「慣れている」のused toかな?と見せかけておきながら、実はused to の後ろに動詞の原形が来ていることがあります。そういうときはこの「~するために使われる」です。この「~するため」は不定詞の副詞的用法です。

example
(4) This knife is used to cut the cake.
「このナイフはケーキを切るために使われる。」