英語の基本の5文型
5文型は日本の受験英語の中ではまさに核となる考え方です。、実は5文型の考え方は日本以外では全く有名ではありませんが、これを理解せずに受験用の参考書を読んだりすることは不可能でしょう。今日はそのような5文型の考えを解説します。
まずは、文型で使われる5つの要素を見ていきましょう。
文の要素
S (主語) | 主語になるのは名詞。動名詞や不定詞の名詞句やthat節などの名詞節なども含まれます。 |
V (動詞) | 純粋な動詞のみがVになります。動詞から派生した動名詞や不定詞、分詞はVではありません。 |
O (目的語) | 目的語になれるのは名詞。動名詞や不定詞の名詞句やthat節などの名詞節なども含まれます。 |
C (補語) | CはSやOとイコールの関係になるもののこと。補語になれるのは、名詞(名詞句や名詞節)または形容詞。 |
M (修飾語) | 副詞や前置詞+名詞はM。文の要素にはならない。 |
5つの文型
では、具体的な文型を見ていきましょう。全部で5つの文型があります。
1. 第1文型(S + V)
後ろに目的語をとらないような「自動詞」を含む文章が第一文型になります。例えば、下のような文です。
(1) Tom runs.
「トムは走る。」
ただ、実際にこのように動詞だけで終わっていることはほとんどなく、Vの後ろに何か来ているときが多いです。ただし、それらが副詞や前置詞の場合、すべてMという扱いになるので、第1文型ということになります。
(2) He goes to school by bike.
「彼は自転車で学校に行く。」
(3) Tom is in the park with Emma.
「トムはエマと公園にいる。」
2. 第2文型(S+V+C)
S+V+Cの文章において、S=Cの関係になるものが第2文型です。S+V+Oの第3文型と異なり、後ろに名詞だけでなく、形容詞もとることができます。この動詞の代表例はbe動詞です。
(4) He is angry.
「彼は怒る。」
(5) He became a teacher
「彼は先生だ。」
この第2文型をとる頻出の動詞は以下です。S=Cになれるものは、意味的にもかなり限定されています。ここに、代表的なものを書きます。
・状態を表すもの「~である」
be, remain, stay,
・変化を表すもの
become, get, turn, come「~になる」
・知覚を表すもの
look 「~に見える」, seem 「~に見える」, taste「~の味がする」, sound「~に聞こえる」,
smell 「~のにおいがする」
3. 第3文型(S+V+O)
この第3文型になるのは、後ろに目的語をとる「他動詞」を含む文です。これも例を見てみましょう。
(6) He ate the hamburger.
「彼はハンバーガーを食べた。」
(7) she bought an apple.
「彼女はリンゴを買った。」
注意したいのは、SはOとイコール関係ではありません。これが第2文型との大きな違いです。また、Oにくるのは名詞だけで、形容詞がくることはありません。
(8) × She likes cute.
4. 第4文型(S+V+O+O)
この第4文型は「~に」(間接目的語)と「~を」(直接目的語)と2つの目的語をとる動詞がくるものです。この2つの目的語の順番も大切で、動詞+「人」+「もの」の順番で置かなければいけません。
(9) 〇 She gave me a car. × She gave a car me.
この場合、1つ目のOと2つ目のOはイコール関係になったりすることはありません。それが下の第5文型との決定的な違いです。
実はこの第5文型をとる動詞は限られており、その多くが授与を意味するものばかりです。
give 「あげる」, teach 「教える」, send「送る」, tell「教える」,pass「渡す」,
show「見せる」
なお、目的語の「人」「もの」の順番を入れ替えて、「もの」「人」とする場合、間にtoやforといった前置詞が入ってきます。toになるかforになるかは、その動詞によります。
(10) She gave her son a car.→ She gave a car to her son.
「彼女は息子に車を買ってあげた。」
(11) My mother made me a chocolate cake.→ My mother made a chocolate cake for me.
「母は私にチョコレートケーキを作ってくれた。」
(12) I bought my sister a watch.→I bought a watch for my sister.
「私は妹に時計を買ってあげた。」
「もの」+「人」にした場合は、間に前置詞が入っているので、SVOの第3文型という扱いになります。
5. 第5文型
最後の第5文型はSVOC型のものです。第2文系のCはSとイコールになりましたが、第5文型のCはOとイコールになります。これもいくつか代表例を見てみましょう。
(13) She made me angry
「彼女は私を怒らせた。」
この場合、me=angryで、make+O+Cとなっていますね。この場合のmakeは「OをCにする」という意味で、「作る」という意味ではありません。この5文型も実はよくつかわれるものが決まっています。
keep「OをCに保つ」, leave 「OをCのままにする」, make 「OをCにする」,
find 「OがCだとわかる」 call 「OをCと呼ぶ」, name「OをCと名付ける」
練習
さて、最後にいくつか練習しておきましょう。以下の文は何文型でしょうか?今回も、クリックすると解説を見ることができます。