前置詞で終わる、不定詞の形容詞的用法
以前、不定詞の3用法をやりましたね!今日は、その不定詞の3用法の中でも、特に注意が必要な形容詞的用法をやりましょう。
不定詞の形容詞的用法
復習ですが、不定詞の形容詞的用法は不定詞のかたまりが名詞を修飾する用法でしたね。例えば、以下の場合ではto drinkがsomethingを修飾しています。
something to drink
「何か飲むもの」
学校では、この例文を使って、coldなどの形容詞がsomethingを修飾する場合は、something cold to drinkとなるんだよ、と習いませんでしたか?cold something to drinkとはならないんですよね。
◎ something cold to drink
× cold something to drink
もちろん、これも重要なことでしっかりと覚えておくべきなのですが、something to drinkの表現にはもう1つ注目すべきところがあるんです。それは、drinkの目的語が省略されているということです。
不定詞の形容詞的用法における省略
something to drinkをもう少し詳しく見てみましょう。「何か飲むためのもの」なので、「何か」を「飲む」んですよね。となると、drinkの目的語はsomethingで、something to drink somethingと言ってしまいそうではないですか?これはもちろん間違いです。形容詞的用法では、不定詞のかたまりが修飾する名詞と動詞や前置詞の目的語が同じ場合は、不定詞の目的語を省略する決まりになっています。
不定詞の目的語と修飾する名詞が同じ場合は、不定詞の目的語を省略する。
また、形容詞的用法の中で、前置詞で終わっているものをみたことがありませんか?実は、その用法もこのルールによるものなんです。
something to sit on
「何か座るためのもの」
a pen to write with
「書くためのペン」
これも元々、something to sit on something, something to write with somethingとなっていたものが、不定詞内の目的語であるsomethingと修飾される名詞のsomethingが同じなので、不定詞の目的語が省略されたと考えることができますね!
something to sit on
a pen to write with a pen
sit something やwrite a penということはできないので、前置詞は必要です。稀に、「withやonなど、前置詞を省略しても大丈夫ですか?」と質問してくる人がいますが、ネイティブにとって、最後の前置詞がないととても変に聞こえます!
なお、不定詞の形容詞的用法でも必ず上のような省略が起こるわけではありません。修飾されている名詞と不定詞内の目的語が異なる場合、省略は起こりません。そのような場合は、修飾される名詞が不定詞の主語になっていたり、前の名詞の内容を不定詞で説明していたりします。
a person to teach English (teachの主語はa person)
「英語を教えてくれる人」
the ability to run really fast (abilityの内容がrun really fast)
「早く走る能力」
練習問題
では、不定詞の形容詞的用法を使って、練習してみましょう。+をクリックすると答えが出てきます。
1. まずは日本語に訳してみましょう
(1)
(2)
(3)
2. 英語に訳してみましょう
(1)
(2)
(3)